非情

私は非情でいたいのではないか
そんなこと思う一日だった。


妹が帰ってきていた、3日?ほど。


いつも、近くにいないため、家族は諸手を挙げて喜んでいたが、私はそうではなく、寧ろ、淡々とした眼で


「ああ、帰ってたの?」


ぐらいな対応をしていた。
別段、それが奇異な判断だとは思わない、いや。思いすらしなかった。


私にとって、それがあるのが普通なのだから。帰ってきてるならいるに決まっている。


昔あった、残酷な内面がにじみ出たのだろうか。
というのも、家族からは、あまりの変化の無さに、批判を浴びたからだ。




私は、非情だろうか。




いや、非情でいたいのかもしれない。
関係を破壊してしまう前に、その関係をなかったことに、これ以上悪くならないように。



私は、近くにある人間をすぐに、信頼し、裏切られ、どツボにはまってきたがゆえに、何も得られなかった反動がそうさせるのだろうか。



私は、近くにあるものにさえ感情を動かすことができない人間と化している。


私は、春際のジナルができたことにたいそう喜んでいたが、本当に喜んでいたのだろうか?
いや、実は表向きだけ、そう見せかけていただけではないのか。
私の心情はどこにあるのか、私は失礼していないかどうかも心配だ。




だから、一人でいたいのかもしれない。
本気の私はどこにもいないからだ。




もう私を呼ばないでくれ、あなたの言葉一つ一つが、もう私には耐え切れない。
もう望まないでくれ、これ以上。


これ以上、あなたを思いたくない。
忘れさせてはくれないか?