Final Fantasy 8 Another Story

病室に訪れた、野戦病院と化したトラビアガーデンのもう一つの姿…………………
101集中治療室
シュウは深い眠り付いていた
その寝顔はまるで死人のそれであった、が間一髪、運ばれたその時にはこのガーデンには
リノアがいた。
高レベルまで育て上げたGFアレクサンダーが持つジャンクション「蘇生」
彼女はすでに先の戦で習得していた。
それによりシュウは一命を取り留めたのである。

シュウ(ああ…なんとか生きてるのかしら?)

それこそが戦闘後二日目にして意識を取り戻した彼女が最初に抱いた率直な感想であった


戦闘とはまさにこの繰り返しである、互いの弱点を突き合い、騙し、沸き上がる破壊衝動
を力にかえ、切り刻み、焼き尽くし、殺し尽くし、そしてあとには痛み、苦しみ、呪い、
そしてまた戦士達は戦場へ戻るのだ

それは虚無であり矛盾であり混沌の切れない連鎖である

シュウ「…こんなこととっくに覚悟してたはずなのにね」
彼女が小さく放った一言は、少しほこりっぽいこの部屋を震えるようにおおっていった


戦場は確実にトラビアガーデンに近づいていた
ゲリラ化したSeeD部隊は、精鋭部隊ゆえにある程度の戦果をあげてはいた、が、如何せん
数の圧倒的な差がある。それはどう奮闘しようと覆せない事実であった


我らに残された選択肢は二つ


死ぬか生きるか


「生きることを諦めてたまるかっ!」
リサが叫ぶ、いつもとちが…いや彼女だからこそ口にできたのだろう


諦めこそが死に直結していることを知っているからだ

俺たちは彼女の一言に激励され再び戦場をめざす


頬を刺すように凍てた風はその声高らかに風雲急をつげた



・牙城落日
「かかれぇ!」
多足歩行戦車とガルバディア兵がトラビアガーデンに殺到してゆく。

ヒロ「よし、いくぞっ!」

ガンブレードを振り上げ、横から突っ込んでゆく