秋夢

今日奇妙な夢を見ました。
ホントよく分からない夢です。


・・・
「・・・参謀長!しっかりしてください!!!」
白衣を着た中年男が呼びかける。
(誰じゃ?貴様?)
と思いつつ体を起こす。
「よかった、ZEKU参謀が目を開けたぞ!!」
ココは医務室のようだ?ん?何故かゆれている?地震だろうか?
「しっかりしてください、敵砲弾の直撃を受けたとはいえいきなり倒れられるなんて・・・驚いてしまいましたよ」
先ほどの男がしきりに話し掛けてくる。
「申し訳ない、ココはどこなのかとりあえず教えてくれ」
とにかくそう答えた、男は驚いたように切り返す
「!!!!今は、アメリカ主力艦隊と交戦中ですよ!!ホント大丈夫ですか!!」
海の上なのか!!くそっ・・・うるさい男だ、ココを離れたい。とりあえず
「ああ、すまなかった。艦橋に行くから付き添いのものを一人貸してくれ」
「了解!!」
ともかく話は通ったようだ、あの中年男も忙しそうに別の病室らしきトコへかけてゆく。不意に後ろからありえない声が響いた
「お待たせし申し訳ありませんでした!!伊藤参謀補佐ただいまお迎えに上がりました!!」
・・・なんと、女である。
着てる服は明らかに純白の仕官服。ちょっと待て、ココは戦場のはず・・・
「山本司令も心配しておられました、お急ぎ艦橋へ!」
・・・もう訳がわからない、作業エレベータかと思われるぐらい貧相なエレベーターに到着。一気に駆け上がる。
(舟にしては長すぎる昇降時間だったな)
と自分でもあまりに冷静な状況分析をしている自分にあきれつつ、重厚なドアを開ける
「おお!ZEKU参謀!!無事で何よりだ!!」
・・・おいおい、本物だ、手には8本の指、「山本さんは八十銭」で有名な山本五十六元帥である。
この舟は戦艦のようだ、しかしでかすぎる、こんなにでかいものなのか?ともかく、糞分厚い窓にちかづきこの船を見た。
主砲は3連装2基の巨大な主砲が動いている、不意に声がする
「ははは、やはり主砲が心配かZEKUくん、大丈夫だよ。この戦艦「紀伊」の電磁51センチ砲は壊れることはないさ!!」
宇垣纏中将である。顔がほころんでいる。戦況は悪くないようだ。
びぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいんんんんんんんんんん!!!!
ものすごい衝撃音を発しながら主砲が発射されたようだって少し待て、電磁砲だと?ヒトラーのパリ砲じゃあるまいにそんなもんがあるもんか!
ずどどどどどどどどどどどどどおどどど!!!!!!!!
真紅の火線が艦橋の横から中に踊りあがってゆく、流暢なドイツ語が背後からかけられた
「参謀長、ロ式32連装30基。すべて稼動中です。スカイレーダーだろうが、P−51だろうが熊猫だろうがすべて叩き落してやりますよ」
そこにはかつてロケット狂だった私が敬服してやまなかったウェルナーフォンブラウン博士がそこにいた。



・・・・どうなってんだこの世界は!!



敵艦隊と思しき物を見つける。アイオワ級クラスの戦艦が逃げまとっている。ものすごい艦艇数だ、1000隻をくだらないんじゃないか?なのに山本長官や宇垣纏中将は特に焦った様子もない。
後続する日本艦艇と思しき艦隊を見た、瞬時に納得した。
この戦艦紀伊クラスから松クラスの駆逐艦まですべての戦闘艦艇が後ろに続いている。
何故か空母の姿はない。コチラは直援機もいないので周りに飛んでいる飛行機はアメリカのか、イギリス軍のそれである。
しかし、この戦艦よく見るとなんと飛行機も積んでいることが分かった。後部甲板には二本の滑走路がある。電磁砲であるからなのか、戦闘中であるにもかかわらずカタパルトを用い発艦して行く機体がある。



陣風である。


18試甲戦闘機「陣風」である
烈風とは違ういかついフォルム。昔空想し思い描いた第三の羽(機種についてます)をもち、勇躍発艦して行く。
その数24
最高速度は685キロ。
空戦能力は零戦を遥かに上回るため、方向レバーに制限がかけられたほどだ。
空においては戦況はきわめて不利である。
しかし、そんな状況でも巧みに機位をあげてゆく、相当の腕の持ち主の様である。
「どうかな参謀長、何とか沖縄侵攻は防げそうだな。アメリカも相当数出したから安心しきっていたのだろうよ。油断大敵とはこのことだな」
「正直どうなのでしょうか?敵機動部隊の行方がイマイチ分からないのですが。」
ともかく聞いてみることにした。このままでは訳がわからないままだ。山本長官が再び口を開いた
「確かに、この艦隊であっても敵機の空襲をうける危険性があった。小沢中将の決死のおとり作戦がなかったらもっとひどい空襲をうけてただろう。だが見たまえ、それでも400機近い空襲をうけたにもかかわらず艦隊がこうむった被害は・・・・ない」
(なんだと!!!)
そんなことがありえるわけがない。裸の艦隊がどんなにもろいか、それを考慮したうえで山本長官は損害ナシといった。彼は続ける
「新型の15.2センチ65口径高機動自動装填式高角砲の採用、そしてロ式噴出弾。これらの防空能力は凄まじい。ワシも実際に見るまでは玉砕を覚悟していたよ」
そう、終戦間際に完成したといわれるこの高角砲は5発中3発の命中率を誇る前代未聞の新型砲である。日本光学の鍛えあげられた新型レンズとレーダー連動システムが高空を飛ぶB-29をたった五発で三機も落としたB-29キラーである。そしてどうやら日本に亡命したという設定のフォンブラウンが噴出弾をより実戦的にしたのだろう。
戦艦を主力としたこの艦隊。しかし、予想以上のその戦闘力は敵機動部隊をもってしても食い破れなかったというのだ。
(なんてこった)
アイオワ級戦艦がはねあがった。凄まじい火柱である
ミズーリ轟沈!!」
伊藤参謀補佐の顔をみた。その顔は満たされた笑顔だった。




とまあこんな感じ。
久々の艦隊物。そんな小説が不意に読みたくなってしまいました。あは。
早く受験終われ〜〜〜!!