白の大地、咆哮す。(Final Fantasy 8 Another Story)

ジーク等30名の候補生とキリカ以下トラビアガーデンの正SeeDおよびSeeD候補生300名が
警戒活動を始めて二週間。ついにホークウィンド平原からまさにピッケ雪原に入ろうとす
るガルバディアの大部隊をとらえた。その数

100万+機械化部隊多数


シュウ「…ありえないわ」
彼女がそう嘯くのも仕方ない、それほどの大部隊である。
100万vs350なんてお話にならないわ!
これこそ彼女の偽らざる気持ちである。が、驚くべきことにキリカは全く逆のことを考え
ていた。

キリカ「寧ろ、好都合よ…」

と。
彼女の提案した案はまさに逆転の発想であった

キリカの提案を受けたSeeD候補生30名の我々は一路チョコボの森にむかった。そう、チョコボこそ我々の切り札なのである。

ジーク「寒いな」
ヒロ「そうだな」
リサ「寒すぎよっ!?」
と言うのも今は山脈の尾根伝いに移動しているからなのだが…
じゃあなんでこうなったかと言えば

リサ「私が悪いんでしょう!ごめんっていってるじゃない!」

そう、リサこそが悪いのだ
シュウをして

「殺しても死ななさそう」

と言わしめたのである
というわけでSeeD候補生のなかでは最難関で最重要の任務を任されてしまったのである
なんともはや…いいのか悪いのか?
では…その任務とは?


夜が明け、すばらしい朝日と想像を絶する寒さと、巨大なガルバディアの陣地が眼下に見えてきた。
リサ「…あれね…」

昨日とは打って変わって冷静さを取り戻した彼女はそう嘯く

山上にいるにもかかわらず魔力のうねりが伝わってくるのである、そんな塊にまさか


自分達が突っ込むことになるとは…


キリカの作戦はこうである
キリカ「まず忘れてはならないのはこの戦の目的はルナティクパンドラにあることよ、ガルバディアが考えてることはわからないけど大方予想がつくわ、そうであるかぎり私たちはできうる限り敵戦力がエスタに入ることを延滞させること。であるならば残念ではあるけどここを放棄することも考えに入れなければならない。それを踏まえ最も効果的である攻撃は以下のようなものね
1、からめ手と正面部隊による全力攻撃および補給線の破壊
2、その後、独立遊撃隊に別れゲリラ戰を行いながら後退。最終抵抗を終えたならばグランディエリの森に入りいずれ来る奴らを迎撃
3、抵抗能力を完全に削がれたならばチョコボの聖域に集合すること
以上よ。だけどもしMD層入りしてる部隊がこのガーデンを動かすことが出来たならそれを基盤にして交戦するわ」

である。そのからめ手が我々と言うわけである

ゆえに、チョコボの高機動力が必要とされたわけである

ケルベロス召喚…ヘイスト…プロテス…シェル…

山を下る、肌を突くはずの寒さはどこへ行ったのか?全くかんじない。
今、頭を支配するのは確かにある力、怒り、憎しみ
いくつかの感情が交じり合う複雑な感じ…

ズドドドド…!

チョコボが地面を急降下する地響きがこそが戦闘開始の狼煙となった。

下ること、1000m
敵が…見えたっ!

ジーク「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
絶叫とともに敵の懐に飛び込む、体全体に敵の殺意のうねりを感じながら雪風を振るう
ただひたすらに。

敵は混乱していた、完全に浮き足立っていた、正面にでてすさまじい交戦をしていたキリカ以下トラビアガーデンチームが頑張っていたから余計に混乱を増したのだろう

兵を切り続きていくその先に、戦車みたいなのが写った気がした。

と、左手に激痛が走る。突然のことで、何がなんだかわからなくなって

その時、目に写ったのは、


少女だった


いや、関係ない。やらなきゃ殺られる、機械のように「雪風」の白刃を彼女に向けた、チョコボの腹を絞り、跳躍し…

ヒロ「死にたいのかお前!」

思いっきり右手をヒロに捕まれ、右に跳んだ


まさにその刹那、僕がいた場所にフレア数発が打ち込まれていた

ジーク「あっ」

あまりの事に頭が真っ白になっていた、今度こそ真っ白に・・・。

ヒロ「もう祭りは終わりだ、逃げるぞ!」

あとのことはよく覚えていない、とりあえず敵中を横断しある程度の安全圏にでたという
ことぐらいが今の僕にわかるすべてだった

リサ「まったく、予想外の行動だったわ」
リサに説教される程苦痛な事はないのだが過失は完全に僕にあるらしい
ヒロ「向こうのー多分正SeeDだろうー部隊に突っ込んでいくなんてなぁ、無謀にも程があるぜ?」
とまぁあとから考えればとんでもない事ばかりしてたわけで
その後、他の仲間のSeeD候補生からは「多足歩行戦車をぶったぎった」とか、「敵兵士を拳骨で倒してた」など未確認な情報を寄せられにわかに煽てられたりしていたが、しかし最後まで二人には「あほぅ」と言われ続けた
あとから考えればそれが大切だと思っていた証拠なんだが

その時は自分がしでかした行動があまりに信じられなく其の事のみが頭を駆け巡っていた。



戦闘をするということは、こうゆうことなのかと・・・。